大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【ギザギザハートの子守歌】

時は、日本時間2月6日の夕方6時半頃であった。

またところ変わって、新宮市神倉にある佐和子《さわこ》の家族たちが暮らしている家にて…

テーブルの真ん中にイワタニのカセットコンロの上に乗っている土鍋《おなべ》が置かれていた。

大広間のテーブルに佐和子《さわこ》と智太郎《ともたろう》と智之《ともゆき》と御子柴《みこしば》くんこと御子柴龍介《みこしばリュースケ》と龍介《リュースケ》の姉・能見こずえ(48歳)と夫・州彦《くにひこ》(50歳・振興局の管理職)とふたりの娘・まりえ(高2)とまりよ(中1)の4人家族が集まっていた。

比佐人《ひさと》とみわこは、友人たちと一緒にのみに行ったので食卓にいなかった。

……………………

話は変わって…

龍介《リュースケ》は、櫃石島商事《まえのかいしゃ》をやめたあと新宮市内《しない》にあるクリーニング工場に転職した。

しかし、龍介《リュースケ》は比佐志《ひさし》さんに対して櫃石島商事《まえのかいしゃ》にいた時に犯したあやまちを解決していただいたお礼を述べていなかった。

龍介《リュースケ》が比佐志《ひさし》さんに対してきちんとお礼を述べていないことに対して、こずえは腹を立てていた。

だからこの日を選んでお礼を述べに来た。

龍介《リュースケ》は、ものすごく困った表情で佐和子《さわこ》と智太郎《ともたろう》に言うた。

「あの〜」
「どうしたのかな?」
「ぼくは、櫃石島商事《まえのかいしゃ》にいた時に犯したあやまちを解決してくださったお礼を述べるためにきたのですけど〜」
「分かってるよ〜」
「これは一体なんですか?」
「なんですかって、みんなでごはんを食べるのだよ。」
「ぼくは福津さんにお礼を伝えるために来たのですよ〜」
「分かってるよ〜」

この時、台所にいた美羽《みう》が大量の具材がたくさん盛られている大きな入れ物を持って大広間にやって来た。

美羽《みう》は、大量の具材が盛られている大きな入れ物をテーブルの上においたあと土鍋《なべ》のフタをあけたあとお湯の中に具材を一つずつていねいに入れた。

そんな時であった。

まりえとまりよがつらそうな声で言うた。

「おかーさん!!話が違うわよ!!」
「なんでおうちでごはんを食べないのよ!!」

こずえは、ものすごくイライラした声で言うた。

「だからごめんなさいと言うてるでしょ!!」

この日、こずえたち家族は電気圧力鍋で角煮を作る予定だったがタイマーをセットすることを忘れたので食べることができなかった。

だから、佐和子《さわこ》の家に対してごはんを食べさせてほしいとたのんだ…

…と言うことであった。

まりえとまりよは、ものすごく怒った表情でこずえに言うた。

「おかーさん!!そのように言うのであれば龍介《リュースケ》をなんとかしてよ!!」
「おかーさん!!うちらは龍介《リュースケ》がうざいのよ!!」

佐和子《さわこ》は、ものすごく困った表情で言うた。

「ちょっと落ち着いてよ〜」

まりえとまりよは、ものすごく怒った表情で言うた。

「アタシたちは、龍介《リュースケ》がうざいのよ!!」
「そうよ!!40代の男が結婚せずにグータラグータラグータラグータラグータラグータラグータラグータラグータラグータラグータラ…としていることがものすごくうざいのよ!!」
「刑務所《ローヤ》でもいいから出ていってほしいわよ!!」

智太郎《ともたろう》は、ものすごく困った表情で言うた。

「なんでそんなにボロクソに言うのだよ…伯父《おじ》さまは苦しんでいるのだよ〜」

まりえとまりよは、ものすごく怒った声で智太郎《ともたろう》を怒鳴りつけた。

「ふざけるなクソジジイ!!」
「あんたはドサイテーよ!!」
「龍介《リュースケ》の肩を持つのであれば考えがあるわよ!!」

まりえとまりよは、智太郎《ともたろう》を怒鳴りつけたあと大広間から出ていった。

この時であった。

州彦《くにひこ》のスマホに電話がかかって来た。

電話は、振興局《しょくば》の上司からであった。

「はい、能見でございます…課長…分かりました…すぐにまいります。」

州彦《くにひこ》は、席からたったあと大広間から出ようとした。

佐和子《さわこ》は、ものすごく困った表情で州彦《くにひこ》に言うた。

「ダンナさま、どちらへ行かれるのですか?」
「振興局《しょくば》へ行くのですよ〜」
「今から振興局《しょくば》へ行かれるのですか?」
「課長から今すぐに来いと言われたのです!!」
「一体、なにがあったのよ?」
「部下が大事な書類を破棄してしまったことが原因でトラブルが発生したのです!!」
「ごはんはどうなさるのですか!?」
「やかましい!!」

思い切りブチ切れた州彦《くにひこ》は、ふすまをパシーンとしめたあと家から出ていった。

困ったわね…

この時、こずえのスマホに電話がかかって来た。

電話は、こずえがパートで勤務している運送会社からであった。

「はい能見です…えっ…先週の土曜日に発送した荷物が届いてないって?…えーっ、(送り先の)ラベルを貼り付けましたよ…そんなはずはありません…えーっ…そんなはずはありません!!…届いた荷物が間違えていたと言うけど…なにかの間違いだと思います…分かりました…すぐにまいります!!」

思い切りブチ切れたこずえは、電話をガチャーンと切ったあと席から立とうとした。

この時、美羽《みう》がこずえに対して困った声で言うた。

「ちょっと、どちらへ行かれるのですか!?」
「これから運送会社《かいしゃ》へ行くのよ!!」
「なんで運送会社《かいしゃ》へ行くのですか!?」
「うちがラベルを貼りまちがえたことが原因で違う荷物が届いたと言うクレームが来たのです!!」
「それだったらうちが会社に電話をするわよ!!」
「なんでいらないことをするのよ!?」
「今から会社と友人に電話をかけます!!」
「いらないことをしないでよ!!あんたの友人って誰よ!?」
「弁護士さんです!!弁護士さんに電話してクレーム対応をお願いしますと言います…弁護士さんが代わりに会社に行くように頼みますから…」
「やかましい!!いらないことをするなよそ者!!」

(パシーン!!)

思い切りブチ切れたこずえは、ふすまをパシーンとしめたあと家から出ていった。

この時であった。

ものすごくつらい表情を浮かべている龍介《リュースケ》が佐和子《さわこ》に言うた。

「すみません…」
「どうしたの?」
「ぼく…帰ります。」
「どうして帰るのよ?」
「ぼくのせいで…姉の家族たちが…」
「そんなことはないわよ〜」
「やっぱりよくありません…ぼくは福津さんにお礼を述べに来たのですよ…」

智太郎《ともたろう》は、カドにやさしい声で龍介《リュースケ》に言うた。

「それだったら、比佐志《ひさし》がここに帰って来た時にしたらいいよ〜」
「それはいつ頃ですか!?」
「今、比佐志《ひさし》は遠方にいるので…帰って来る日が未定なんだよ〜」
「それでは困ります!!あの時、福津さんはぼくのために郵便物を持って東京の送り主のもとへ行ったのですよ…締め切り日に間に合わせるために、東京まで行った福津さんにもうしわけないことをしたのですよ!!」

佐和子《さわこ》は、困った表情で龍介《リュースケ》に言うた。

「比佐志《ひさし》が帰って来る日が決まったら龍介《リュースケ》くんに知らせるから…その時に比佐志《ひさし》にお礼を言えばいいわよ〜」

智太郎《ともたろう》は、やさしい声で龍介《リュースケ》に言うた。

「龍介《リュースケ》くん、お鍋ができたから一緒に食べようね…きょうは、龍介《リュースケ》くんのために3000円のお肉を入れたのだよ〜」

美羽《みう》は、カドにやさしい声で龍介《リュースケ》に言うた。

「龍介《リュースケ》さん、一緒に食べようね。」

佐和子《さわこ》は、やさしい声で龍介《リュースケ》に言うた。

「きょうは疲れているから、たくさんごはんを食べて身体を休ませてね。」

智太郎《ともたろう》は、過度にやさしい声で美羽《みう》に言うた。

「美羽《みう》ちゃん、あれは用意できているかな?」
「ああ、熱燗《おさけ》を持ってきます〜」

このあと、美羽《みう》は熱燗《おさけ》を取りに台所へ戻った。

佐和子《さわこ》は、大根おろしがたくさん入っている小鉢にミツカン味ぽんを入れたあと龍介《リュースケ》に差し出した。

ものすごくつらい表情を浮かべている龍介《リュースケ》は、こうつぶやいた。

おれは、ごはんを食べさせてくださいと頼んでいないのだよ…

こんなことをしていたら…

おれはだめになるのだよ…

比江島《いえ》の人たちは…

なんでわかってくれないのだよ〜
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