大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【時代】

夕方5時頃であった。

全メンバーたちは、ハットルグリムス教会から特大バスに乗ってレイキャヴィーク空港ヘ向かった。

レイキャヴィーク空港に到着したのは夕方5時半頃であった。

特大バスから降りたメンバーたちは、150人乗りのヴォンヴァルディア機に乗り込んだ。

メンバーたちが乗り込んだヴォンヴァルディア機は、アイスランド北部の北極圏に浮かぶ島・グリムスエイ島へ向かった。

グリムスエイ島…

北極圏内に浮かぶ小さな島で人口は100人…

野鳥・パフィンの楽園…

ヴォンヴァルディア機に乗り込んだメンバーたちは、ひとことも言わずに窓に写る風景を見つめていた。

CDウォークマンで歌を聴いている私は、窓に写る氷河を見つめながら考え事をしていた。

イヤホンから薬師丸ひろ子さんの全曲集のCDに収録されている歌が流れていた。

『夢の途中(セーラー服と機関銃の元うた)』『探偵物語』『メインテーマ』『紳士同盟』『あなたをもっと知りたくて』『語り継ぐ愛に』『元気を出して』『時代』…

その中で私は、中島みゆきさんの作詞作曲の歌で『時代』を一曲リピートにセットして聴いた。

時は、夜8時半頃であった。

イワマツグループのメンバーたちは、島にある5階建ての洋館に到着した。

メンバーたちは、洋館に入る前に玄関の前に集まった。

このあと、『イワマツ回漕店』の看板を取りつける儀式を始めた。

ゆりさんとゆかさんは、むらさきのふろしき包みにくるまれている看板を私にゆっくりと手渡した。

むらさきのふろしき包みにくるまれている看板を受け取った私は、包みをといたあとドアの右のかべに『イワマツ回漕店』の看板をゆっくりと取りつけた。

その後、ゆりさんとゆかさんが声をかけた。

「これで、かんばんを取り付けることができました。」
「それでは最後に、みなさまで三本締めをいたします…それではみなさま、お手をハイシャク。」
「よーっ!!」

最後に、ゆりさんとゆかさんの音頭による三本締《てじめ》で儀式が終わった。

その後、イワマツグループのメンバーたちは洋館に入った。

洋館の入り口に立っている私は、ぼんやりとした表情で冬の星座がきらめいている夜空をながめた。

洋館の窓に、灯りがぽつりぽつりと灯った。

灯りが灯った洋館と星空を見つめていた私は、静かにつぶやいた。

明日からは…

イワマツの当主《オーナー》としての日々が始まる…

過去《むかし》をふりかえることはやめにしよう。

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