大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)
【ふた情け】
私は、9月4日から7日のあいだにかけて鹿児島県内《けんない》のあちらこちらを歩き回って徳田さんのことについて調査をした。
しかし、新たに判明した事実を得ることはできなかった。
時は、9月8日の朝7時半頃であった。
またところ変わって、垂水港(大隅半島側)のフェリー乗り場にて…
私は、鹿児島市《かごしま》へ魚の行商に行く魚屋のおばちゃんに声をかけたあと話をしていた。
おばちゃんは、徳田さんの家の近所で暮らしていたので徳田さんのことをよく知っていた。
おばちゃんは、私に対して徳田さんが生前オンナずきであったことを話した。
話を聞いた私は、おどろいた声で言うた。
「ええ!?徳田さんがオンナがらみのもめごとを抱えていた!?」
「ええ。」
「あの、徳田さんがオンナがらみのもめごとを起こすようになったのはいつ頃でしたか!?」
「さあ、よくわからないけど…」
私は、メモパッドのページを2枚戻したあとメモ書きを見た。
その後、私はおばちゃんに声をかけた。
「あの〜…ちょっとおたずねいたしますが…昭和44年のいつ頃だったおぼえていませんが…徳田さんの娘さんが高尾山で強姦の被害を受けたあと亡くなられた事件はご存じでしょうか?」
「ええ、ご存じです。」
「え~と…徳田さんのご夫婦が現地(東京都)の警察署へ行かれたことも…」
「はい、聞いてますよ。」
「そうですか…それじゃあ、徳田さんが新宿駅で奥さまと迷子になられたことについても…」
「ええ、ご存じですよ…迷子になったのはタテマエで、ホンネは…首都圏《とかい》のフーゾクに行きたかったのでわざと迷子になったのよ。」
「わざと迷子になった?」
「そうよ。」
「…ってことは、徳田さんがわざと迷子になったあとフーゾク(店)に行ったことはご存じだったのですね。」
「ええ…結局、徳田さんご夫婦は亡くなられた娘さんのもとに行かなかったのよ。」
「それじゃあ、現地の警察署へ行った人は!?」
「娘さんのご友人の方が行かれたと聞きました。」
「あの…徳田さんの娘さんのご友人の方でございますが…」
私は、ショルダーバックの外ポケットに入れていた写真入りのパスケースを取り出した。
パスケースに入っている写真に写っている人物は、さよこであった。
「え~と…この写真に写っている女性の方でございますか?」
写真を見たおばちゃんは、私に対してこう答えた。
「警察署に行かれた人は…男の人でしたよ。」
「えっ?男の人だった!?」
「ええ…徳田さんの娘さんの幼なじみの方で、シンケンにご結婚することを考えていたのですよ。」
おばちゃんは、それから数秒後に私に対してこう言うた。
「ああ、思い出したわ!!」
「えっ?」
「写真に写っていた女性はたしか…ストーカーの被害を受けていたみたいよ。」
「なんだって。」
私は、さよこが写っている写真を見せながらおばちゃんに言うた。
「あの、おばちゃんはこの写真に写っている女性の方と直接お会いしたことは…」
「あるわよ。」
「その時に、この写真に写っている女性の方は何がおっしゃられていましたか!?」
「そう言えば…こんなことを言うてたわ…『徳田さんが毎日毎日うちに会いに来るので困っているのよ。』って…」
「…と言うことは、徳田さんがこの写真に写っている女性に対してストーカーをしていた…と言うことでしょうか!?」
「そうよ。」
「なんてこった…」
おばちゃんからショウゲキ的な話を聞いた私は、全身をブルブルと震わせながら怒り狂った。
おばちゃんは、私に対してこう言うた。
「あともう一つ…徳田さんの奥さまがお亡くなりになられた日から3日後だったと思うけど…その日、徳田さん方の家に鹿児島県警《ほんぶ》の捜査一課の刑事たち10人が家に来たのを見たのよ。」
「それは一体どう言うことでしょうか?」
「どう言うことって…徳田さんがストーカーをしていたと言うショウコが出たのよ。」
「なんだって!?」
「あの日はたしか、徳田さんのご親族の方たちが弁護士さんと一緒に家の登記などのことで相談していたのよ…弁護士さんと一緒に家の中を見て回っていた時に徳田さんがストーカーをしていたと言うショウコが見つかったのよ。」
「それは一体なんでしょうか!?」
「たしか…徳田さんが使っていたショサイのカベに…その…ああ、さっき見た写真に写っている女性の写真がたくさん貼っていたのよ。」
「なんだって!?」
「その上に、カベに貼り付けられていた写真に『大好き』『愛してる』…と書かれていたのよ。」
「なんだって!?『大好き』『愛してる』…と書かれていた!?」
「ええ。」
「他には!?」
「『おれと結婚してくれ〜』とも書かれていたわよ。」
「なんてこった…」
おばちゃんからことの次第を聞いた私は、全身をブルブルと震わせながら怒り狂った。
……………………………
それからまた60分後であった。
またところ変わって、垂水市錦江町《しないきんこうちょう》の交差点付近にあるたばこ屋にて…
私は、カウンターに設置されている10円の赤電話機を使って電話をかけていた。
「そうですか、分かりました…お忙しい中、急にお電話をおかけしましてもうしわけございませんでした…お世話になりました。」
(カチャ…ジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラ…)
私が右手で白色のフックを押したと同時に、たくさんの10円玉が返却口に出てきた。
私は、たくさんの10円玉を返却口から取り出したあとコイン投入口に再び入れた。
(チャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリン…ジー、ジー、ジー…)
その後、再びダイヤルを回した。
(プルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル…カチャ…)
電話がつながったあと、私は話をした。
「もしもし、お忙しい時に急な電話をおかけしてもうしわけございません…中央町にお住まいの△△◯さまのお宅でございますか?…お世話になりますコリントイワマツヨシタカグラマシーともうします…あの…ご近所にお住まいの徳田さんのことについておたずねしたいことがございますがよろしいでしょうか?…はい、はい、はい、はい…ええ…はい…」
…………………………
それからまた80分後であった。
またところ変わって、垂水中央運動公園《うんどうこうえん》の敷地内にある東屋にて…
東屋に設置されているテーブルの上に1981〜1983年の3年手帳がひらいた状態で置かれていた。
イスに座っている私は、万年筆を使ってメモパッドに記載されている内容を手帳に転記する作業に取り組んでいた。
徳田さんの家の近所で暮らしている住民のみなさまの家に電話をかけて問い合わせをした。
徳田さんは、娘さんが亡くなられた日の翌日からオンナがらみのもめごとを起こすようになった。
同時に、夫婦仲がケンアクになった。
そして…
徳田さんは…
さよこにつきまとうようになった…
とうぜん、鹿児島県警《けんけん》にもその事実が伝わった…
徳田さんは…
どこのどこまで…
悪人《ワル》なんだ…
……………………………
(ボーッ、ボーッ、ボーッ、ボーッ…)
時は、夕方6時半頃であった。
私は、垂水港から鴨池桟橋《かもいけ》行きのフェリーに乗って再び旅に出た。
場所は、フェリーの甲板《デッキ》にて…
私は、ショルダーバックをひざの上にのせた状態でベンチに座っていた。
私は、錦江湾《うみ》に浮かんでいる桜島を見つめながら考えごとをしていた。
1日も早く…
放浪《このたび》を終わらせなきゃ…
こんなフラフラした暮らしは…
もうイヤだ…
……………………………
しかし、新たに判明した事実を得ることはできなかった。
時は、9月8日の朝7時半頃であった。
またところ変わって、垂水港(大隅半島側)のフェリー乗り場にて…
私は、鹿児島市《かごしま》へ魚の行商に行く魚屋のおばちゃんに声をかけたあと話をしていた。
おばちゃんは、徳田さんの家の近所で暮らしていたので徳田さんのことをよく知っていた。
おばちゃんは、私に対して徳田さんが生前オンナずきであったことを話した。
話を聞いた私は、おどろいた声で言うた。
「ええ!?徳田さんがオンナがらみのもめごとを抱えていた!?」
「ええ。」
「あの、徳田さんがオンナがらみのもめごとを起こすようになったのはいつ頃でしたか!?」
「さあ、よくわからないけど…」
私は、メモパッドのページを2枚戻したあとメモ書きを見た。
その後、私はおばちゃんに声をかけた。
「あの〜…ちょっとおたずねいたしますが…昭和44年のいつ頃だったおぼえていませんが…徳田さんの娘さんが高尾山で強姦の被害を受けたあと亡くなられた事件はご存じでしょうか?」
「ええ、ご存じです。」
「え~と…徳田さんのご夫婦が現地(東京都)の警察署へ行かれたことも…」
「はい、聞いてますよ。」
「そうですか…それじゃあ、徳田さんが新宿駅で奥さまと迷子になられたことについても…」
「ええ、ご存じですよ…迷子になったのはタテマエで、ホンネは…首都圏《とかい》のフーゾクに行きたかったのでわざと迷子になったのよ。」
「わざと迷子になった?」
「そうよ。」
「…ってことは、徳田さんがわざと迷子になったあとフーゾク(店)に行ったことはご存じだったのですね。」
「ええ…結局、徳田さんご夫婦は亡くなられた娘さんのもとに行かなかったのよ。」
「それじゃあ、現地の警察署へ行った人は!?」
「娘さんのご友人の方が行かれたと聞きました。」
「あの…徳田さんの娘さんのご友人の方でございますが…」
私は、ショルダーバックの外ポケットに入れていた写真入りのパスケースを取り出した。
パスケースに入っている写真に写っている人物は、さよこであった。
「え~と…この写真に写っている女性の方でございますか?」
写真を見たおばちゃんは、私に対してこう答えた。
「警察署に行かれた人は…男の人でしたよ。」
「えっ?男の人だった!?」
「ええ…徳田さんの娘さんの幼なじみの方で、シンケンにご結婚することを考えていたのですよ。」
おばちゃんは、それから数秒後に私に対してこう言うた。
「ああ、思い出したわ!!」
「えっ?」
「写真に写っていた女性はたしか…ストーカーの被害を受けていたみたいよ。」
「なんだって。」
私は、さよこが写っている写真を見せながらおばちゃんに言うた。
「あの、おばちゃんはこの写真に写っている女性の方と直接お会いしたことは…」
「あるわよ。」
「その時に、この写真に写っている女性の方は何がおっしゃられていましたか!?」
「そう言えば…こんなことを言うてたわ…『徳田さんが毎日毎日うちに会いに来るので困っているのよ。』って…」
「…と言うことは、徳田さんがこの写真に写っている女性に対してストーカーをしていた…と言うことでしょうか!?」
「そうよ。」
「なんてこった…」
おばちゃんからショウゲキ的な話を聞いた私は、全身をブルブルと震わせながら怒り狂った。
おばちゃんは、私に対してこう言うた。
「あともう一つ…徳田さんの奥さまがお亡くなりになられた日から3日後だったと思うけど…その日、徳田さん方の家に鹿児島県警《ほんぶ》の捜査一課の刑事たち10人が家に来たのを見たのよ。」
「それは一体どう言うことでしょうか?」
「どう言うことって…徳田さんがストーカーをしていたと言うショウコが出たのよ。」
「なんだって!?」
「あの日はたしか、徳田さんのご親族の方たちが弁護士さんと一緒に家の登記などのことで相談していたのよ…弁護士さんと一緒に家の中を見て回っていた時に徳田さんがストーカーをしていたと言うショウコが見つかったのよ。」
「それは一体なんでしょうか!?」
「たしか…徳田さんが使っていたショサイのカベに…その…ああ、さっき見た写真に写っている女性の写真がたくさん貼っていたのよ。」
「なんだって!?」
「その上に、カベに貼り付けられていた写真に『大好き』『愛してる』…と書かれていたのよ。」
「なんだって!?『大好き』『愛してる』…と書かれていた!?」
「ええ。」
「他には!?」
「『おれと結婚してくれ〜』とも書かれていたわよ。」
「なんてこった…」
おばちゃんからことの次第を聞いた私は、全身をブルブルと震わせながら怒り狂った。
……………………………
それからまた60分後であった。
またところ変わって、垂水市錦江町《しないきんこうちょう》の交差点付近にあるたばこ屋にて…
私は、カウンターに設置されている10円の赤電話機を使って電話をかけていた。
「そうですか、分かりました…お忙しい中、急にお電話をおかけしましてもうしわけございませんでした…お世話になりました。」
(カチャ…ジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラ…)
私が右手で白色のフックを押したと同時に、たくさんの10円玉が返却口に出てきた。
私は、たくさんの10円玉を返却口から取り出したあとコイン投入口に再び入れた。
(チャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリン…ジー、ジー、ジー…)
その後、再びダイヤルを回した。
(プルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル…カチャ…)
電話がつながったあと、私は話をした。
「もしもし、お忙しい時に急な電話をおかけしてもうしわけございません…中央町にお住まいの△△◯さまのお宅でございますか?…お世話になりますコリントイワマツヨシタカグラマシーともうします…あの…ご近所にお住まいの徳田さんのことについておたずねしたいことがございますがよろしいでしょうか?…はい、はい、はい、はい…ええ…はい…」
…………………………
それからまた80分後であった。
またところ変わって、垂水中央運動公園《うんどうこうえん》の敷地内にある東屋にて…
東屋に設置されているテーブルの上に1981〜1983年の3年手帳がひらいた状態で置かれていた。
イスに座っている私は、万年筆を使ってメモパッドに記載されている内容を手帳に転記する作業に取り組んでいた。
徳田さんの家の近所で暮らしている住民のみなさまの家に電話をかけて問い合わせをした。
徳田さんは、娘さんが亡くなられた日の翌日からオンナがらみのもめごとを起こすようになった。
同時に、夫婦仲がケンアクになった。
そして…
徳田さんは…
さよこにつきまとうようになった…
とうぜん、鹿児島県警《けんけん》にもその事実が伝わった…
徳田さんは…
どこのどこまで…
悪人《ワル》なんだ…
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(ボーッ、ボーッ、ボーッ、ボーッ…)
時は、夕方6時半頃であった。
私は、垂水港から鴨池桟橋《かもいけ》行きのフェリーに乗って再び旅に出た。
場所は、フェリーの甲板《デッキ》にて…
私は、ショルダーバックをひざの上にのせた状態でベンチに座っていた。
私は、錦江湾《うみ》に浮かんでいる桜島を見つめながら考えごとをしていた。
1日も早く…
放浪《このたび》を終わらせなきゃ…
こんなフラフラした暮らしは…
もうイヤだ…
……………………………