あの放課後、先生と初恋。




「でも俺も……無理やり奪ったようなものだしな」


「…え…?、然く───んわっ!!」



勢いよく包み込まれる。

わたしの頭を壁に押し付けないよう手を挟んでくれて、苦しくなりすぎない力加減を保ちながらも。



「おおおっ、怒ってる…よね?」


「…怒ってるのは自分自身にです。先輩がひとりで抱えてたこと……気づいてやれなかった自分に怒ってる」


「ちがう…っ、わたしが変に格好つけちゃったから…」


「…何度も言うけど、にいなは可愛いんだよ。これからはどんなことも一緒に乗り越えていこう…?」


「うん…っ」


「……でも間接キスはやっぱ。だからさっきより激しーの、します」


「えっ、ちょっ───、っ!!」



そのあとは。

先生がベンチに置いていったメロンソーダを然くんといっしょに分けあって飲んで、手を繋ぎながら少し遠回りして帰った。



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