闇にまぎれた蛍
私は気配を消して少しずつ木から晃へと移動していた
……でも、チラッとみた晃の顔を見て動きが止まった
……すごく…真剣で…いつもヴァンパイアを倒す時の……すごく怖い顔…
その顔をしながら立ってる
……ちょっと様子を見た方がいいかも
私は脅かすのを止めて木の後ろに隠れておくことにした
すると、もう一つ晃の前に気配が現われた
ゆっくりと木から覗くと、そこには……晴十が立っていた
晴十もすごく真剣で……怖い顔をしていた
「……すまない晃。君をこの篠陰の件で巻き込むつもりはなかったんだが…事態は僕が思うよりも深刻化している」
!!そっ……そんな馬鹿な!
まだそこまで人間に被害は出てない!篠陰はまだ動ききっていない!
なのに…そんなことを晃に教えて……何を考えてるの……?晴十……