社長とは恋愛しません!
こんな社長とコンビを組むなんて、私、大丈夫か?

すると早速、社長のスマートフォンに電話がかかってきた。

「ああ、ありがとう。これからいろいろ教えて下さい。」

内容から察するに、社長就任のお祝いの電話だろうか。

「もしもし、桃子?ありがとう。これからも宜しく。」

ん?桃子?

「もしもし?あっ、里美か。うん、ありがとう。これからも宜しく。」

電話を切った社長に、思い切って話しかけてみる。

「真田社長。今のお電話は……」

「友人からだよ。社長になっておめでとうって言う電話。」

「ご友人にしては、随分親しい間柄だと思えましたが。」

「あはっ!バレた?」

この軽い感じは、何なのだろう。

社長って、もっと落ち着いた感じの人なのではないのか!?


「ところで、私の席はどこでしょう。」

「適当に使っていいよ。」

「畏まりました。」

適当にと言われても、余っているデスクは、社長室の入り口にあるカウンター付きの、あの場所しかない。

そのデスクに行ってみると、一応パソコンはあるみたいだ。
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