社長とは恋愛しません!
「副社長は、今、おられますか?」

「はい。」

奥から手を挙げた人がいた。

たぶん、副社長本人だろう。

私は、その人の目の前に向かった。

「稟議書について、お聞きしたい事があります。」

「稟議書?ああ、適当でいいですよ。」

「適当って……」

「後は俺が見て、怪しければ相手方に聞きますから。」


もしかして、社長と私をお飾りだと思ってる?

「……分かりました。」

まさか戻っても、そんな事言えない。

ここは、私がしっかりしないと。


戻って来た私に、社長は真剣な眼差しを見せた。

ドキッとする。

いやいや、7歳も年下の男に、胸がときめくなんて、有り得ないでしょ。

「どうだった?」

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