悪魔の王女と、魔獣の側近 ~高校~
そして次の日。ついに迎えた、魔界の学校『オラン学園』の卒業式。

季節は春。アイリは無事に、魔界の高校を卒業した。
とは言っても、アイリの見た目は入学時と変わらない。
混血とはいえ、数万年も生きる、寿命の長い悪魔の血筋。
人間と違って、見た目と実年齢は一致しない。

卒業式を終えた後、アイリは昇降口を出て、校庭の真ん中に立つ。

「わぁ……桜吹雪……」

栗色のボブヘアを春の風に靡かせながら、アイリは両手を広げて空を仰いだ。
濃紺のブレザー、胸元に赤いリボン、同色のスカート。
制服姿でここに立つのも、今日で最後だ。
広い校庭の真ん中ではあるが、風に乗った花びらが、ピンク色の雪となって降り注ぐ。
そんなアイリのすぐ隣で、優しい笑顔で彼女を見守るディア。

「アイリ様。ご卒業、おめでとうございます」

ディアの自主的な恋愛の封印が解ける今日、この日に。

「アイリ様がご卒業を迎えられた今日、お伝えしたい事があります」

今までの想い、これからの想い。全ての愛を伝えるために。
スーツの内ポケットに忍ばせた『婚約ペンダント』を捧げると共に。


「これからは、未来の伴侶としてお守りすることをお誓い致します」


愛されるという事が、こんなにも幸せなのだと気付かせて下さった貴方に。
たくさんの愛を下さった貴方に、一生をかけて愛をお返し致します。




生徒と教師の関係、そして恋愛の封印から卒業した、この日から。
『悪魔の王女と、魔獣の側近』の物語が始まる。


―完―

【続編『悪魔の王女と、魔獣の側近』へ続きます】
< 38 / 38 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

朝昼夜の三重人格な陛下と、第三王妃の聖女な薬師

総文字数/124,484

ファンタジー104ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
陛下は一日に人格が三回変わる。 朝と昼と夜の三人格は、それぞれ聖女を娶る。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 紳士な銀髪の陛下・アサの妃は、隣国の聖女モニカ。 陽気な金髪の陛下・ヒルの妃は、薬師の妹ランナ。 冷酷な黒髪の陛下・ヨルの妃は、薬師の姉ポーラ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 陛下の『人格の殺し合い』に巻き込まれ、 能力を利用するために娶られた三人の王妃。
因縁の魔王陛下と聖女令嬢~溺愛の呪いが解けない~

総文字数/85,119

ファンタジー67ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
冷酷非道な陛下 × ツンデレな聖女 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー お互いにかかった『溺愛の呪い』 呪いの効果で相思相愛な二人が、 真実の愛に目覚める日は来るのだろうか? ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 陛下は聖女を溺愛し、聖女は陛下を溺愛する。 ……全ては呪いのせいで。
表紙を見る 表紙を閉じる
陽気な晴れ男の陛下 × 純粋すぎる雨女の令嬢 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 契約結婚で夫婦となった、晴れ男と雨女。 すれ違う天気と二人の愛が、 交わる日は来るのだろうか? ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 晴れ男の陛下は、雨女の令嬢を溺愛しまくる。 ……契約結婚なのに。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop