《新装・R15版》夜伽侍女が超絶鈍感を貫いたら、皇太子の溺愛が待っていました〜蟲姫は美しい蝶に夢を見る〜

「侍女たちの間にも色々あるのだろうが、困った事があったら私の名前を出して侍従長に相談するといい。彼は頼りになる男だから」
「はっ、はい……。ありがとう、ございます」

 公爵はセリーナに背を向けると、肩越しに振り返って片手を振ってくれる。

 ──カイル殿下とはぜんぜん、というか真逆ほど雰囲気が違いますけど……シャニュイ公爵様も、本当にきれいな方ですね。それに……私のような侍女にまで親切に接してくださるなんて。

 隙がなく洗練された彼の立居振る舞いに、セリーナは今日も魅入ってしまう。
 公爵の後ろ姿を見送っていると、正午を知らせる時報の鐘が鳴り始めた。

「やだ、急がなくちゃ……!」

 今日は皇城の一般開放日。
 皇宮に仕える上級侍女として、初めての『大きな仕事』が待っているのだ。

 そして──この時のセリーナは気づいていない。
 自分の生涯を変えてしまう《《大事件》》に、巻き込まれてしまうなんて。



< 112 / 112 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:2

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

表紙を見る 表紙を閉じる
『おとなしく私の妻になってくれれば、 私もお前の望みを叶えてやる。』 (2025.5/8)Prologue加筆・改題・R15要素強め、全体に加筆修正し内容も若干変えていきます。(不定期更新) 強力な癒しの力を持つ聖女ユフィリアは アルハンメル王家の軍神で第二王子レオヴァルトと望まぬ婚姻を結んだ。 紆余曲折あった末、互いを認め合った二人は結ばれるが……。 ——《悪夢》によって知らされた悲劇と 夫を死なせる未来を避けるため 強大な力を持ちながらも ユフィリアは聖都の中央大聖堂にて《無能なクズ聖女》を演じている。 王家に嫁ぐことは避けられたものの、 今度は《悪夢》で死ぬ運命をたどった夫—— レオヴァルトが、黒騎士に扮しユフィリアの前に現れた。 互いの繋がりを知らぬなか、 ある事情を抱えたレオヴァルトは ユフィリアに契約婚を持ちかける。 なぜだか突然始まった いけすかない黒騎士の溺愛モードに戸惑うユフィリア。 どうにか嫌われようと我がままを加速させるが、 なぜだかレオヴァルトの 溺愛モードまで加速していって……?!
表紙を見る 表紙を閉じる
《~ドジばかりを繰り返していたら 皇太子の添い寝役を拝命しました~》 ——そばにいたいです。 いつかあなたの手で この命を絶たれるとしても—— 小国のウェイン城で下働きをするマリアは、 何をしても失敗ばかり。 見かねたメイド長に 『特別な仕事』 とある囚人の配膳をさせられることに。 殺人の容疑をかけられ捕らえられたという 何やら事情を抱えていそうな その囚人の怜悧な美しい眼差しに、 マリアは思わず見惚れてしまう。 無精髭を生やし髪も伸びてはいるが、 まるで囚人らしからぬその青年には どこか孤高の気品を感じずにはいられない。 《皇城に呼ばれたマリアは 身分を隠した皇太子の添い寝役を命じられ、 無自覚な皇太子にとろけるほどに愛されて———。》 そしてマリア自身も その身分を隠していた。 素性が知られれば、皇太子に殺されてしまう?! 《そばにいたいです。 いつかあなたの手で、この命を絶たれるとしても。》 皇太子が王女を探す本当の理由とは……。 王女を探し求める皇太子と、 彼の腕の中にいるのに素性を明かせない王女の じれ甘すれ違い溺愛ラブストーリー。 * 《他サイトにて編集部オススメ 新作セレクションに掲載いただきました》 理由あってウェイン城に身を隠し、 そこで下働きをするマリアは 慣れない仕事でドジを繰り返した結果、 地下牢に囚われた殺人の疑いのかかった男の世話を言い付けられる。 秀麗な容貌のその囚人はマリアを拒否するが 彼女が献身的に囚人の面倒を見続けていると、 彼は心を開くようになっていく。 あるとき彼は自分の名前を告げ、 マリアにペンダントを託す——。 素性を明かせない王女と王女を探し求める皇太子の、 すれ違い溺愛ストーリー。 (お勧めセレクション本文より) *** 虐げられたヒロインが溺愛されるお決まり設定ですが、 そこにピリッと辛いスパイスを添えています。 お砂糖山盛りたい作者が綴る、 じれ甘展開にご期待ください。 (王族、貴族の設定は作者のご都合主義でユルめです) (他サイトにも掲載しています)
表紙を見る 表紙を閉じる
『人の嘘偽りを視読する』 異能持ちのアビス一族に生まれながら、 その力が発現しなかったエリアーナ。 彼女の異能を利用しようと、 子息アレクシスと婚約・結婚させたジークベルト侯爵家の者達に 『見当違いだった』『無能嫁』などと罵られ、 肩身の狭い日々を送っている。 エリアーナの美貌の夫・アレクシスは 屋敷の離れに愛人と住まいを共にしており、 結婚式当日は花嫁の顔を見ようともしなかった。 拠り所のないエリアーナの心を支えるものは、 魔法鳩に乗せて飛ばす『クロード』との手紙のやりとりだ。 事実上お飾りの妻となってしまったエリアーナは、 義母からの命令で、 髪を引っ詰めアメジストの瞳を隠すように メガネをかける地味っ子令嬢に扮し、 魔術学校・ロッカジオヴィネ学園に通っている。 地位も異能も持たぬ者を 公爵家跡継ぎの嫁に迎えたなど一族の恥さらしだと、 義母は意地でもエリアーナの能力を発現させようとしていた。 ——残念ですがお義母様。 幾ら私をしごいても、 ジークベルト家が望むような能力は発現しません。 なのでこんな役立たずの嫁になど、 『離縁』を申し付けてください! 『離縁』を言い渡されるために奮闘するエリアーナだが、 アレクシスがエリアーナに冷たくあたるのには、 ある深刻な「理由」があって…?! 鳥や動物たちの声を聴くことができる異能持ちの落ちこぼれヒロインと、 訳あり旦那様のじれもだ溺愛ストーリー。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop