【短編】眠り姫に口付けを。




なんて、


僕が思うのはきっとこんな女の子に、

今まで出会ったことが無いから。



それか何か別の理由。



「私はいつか高宮くんが分かってくれればそれでいいよ、なんてね」


彼女はそう言うと立ち上がって、チラリとこっちを見る。



「行くね?」

その言葉通り、彼女の後姿はどんどん小さくなっていく。



…何なんだろう?


最初のよそよそしさは何処に?



なんて思いながらも再び空を見上げた。



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