❁live your life❁


私には何の連絡もなかった



小さな棘(とげ)が刺さったみたいにチクリと胸が痛んだ



「なんか九州から知り合いが来てるとか言ってたな」



景親君は浮き輪を膨らましながら、私を心配そうに見た



九州…


もしかして、あの女の子?



確かにキャリーケースとボストンバッグを持っていた


あの日の光景が脳裏に鮮明に思い出させる

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