逃亡
ここから逃げなきゃ


何度思ったことか

誰かを傷つけたくて
誰かにかまって欲しくて

なんてわけない

私がここから逃げて欲しいって

ずっと扉を叩くから

この場所から
この人たちから

逃げないとって
何度も思った

逃げてどこにいるかわからないように

呼吸音すら押し殺して
そこから動かず
無機物となる

誰も知らない
私の逃亡

そこに誰かいても
逃げるためには振り払う

私もわからない
でも、逃げなきゃ
私が亡くなる気がした


そんな気がした
そんな気がして怖いから逃げた

隣にいる人すら敵に見えた

だから逃げたの

あの時も今もずっと
逃げてる
ずっとずっと
逃げ惑ってる

< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:2

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

いつか大人になった時
散砂/著

総文字数/359

実用・エッセイ(その他)1ページ

ひとりごと
散砂/著

総文字数/8,979

実用・エッセイ(その他)24ページ

問題児は座敷わらし
散砂/著

総文字数/6,562

青春・友情25ページ

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop