今日は我慢しない。
小宮さんの好意に甘えて女子たちに背を向けた私は、更衣室で制服に着替えてから教室に戻ろうと廊下を歩いた。
外は日が沈み始め、赤に近い橙色の夕景が窓の外に広がっている。
なんとなく中庭のほうを眺めていると、中庭を挟んで向かいにある生徒会室の窓が開いていることに気がついた。
誰かいる? 電気ついてないし、締め忘れ?
気になった私は生徒会室の方に足の向きを変えた。
廊下を歩いていく途中、掲示板に貼られた花火大会のポスターが目についた。
……ほんと、どうしよう。
原田くん待ってるって言ってくれたけど、どのくらい待つつもりだろう。
私が来なかったらどうするの?
……やっぱり断らないと。 好きな人がいるって。
……でも……怖いな……。
だってもし私が、佐柳にそんなことを言われたら……