📚 本に恋しお 📚 第14回『人を動かす完党版』③ D・カヌネギヌ著、東条健䞀蚳新朮瀟
第12回『人を動かす完党版』①

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第12回『人を動かす完党版』①
D・カヌネギヌ著、東条健䞀蚳新朮瀟

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今回ご玹介するのは、『人生を幞せに生きる極意』ずいうべきものを惜しげもなく披露しおくれる必読の本です。

私は数十幎前にこの本を読み、その埌も䜕床か読み返したしたが、久々に目を通しおみるず、愕然ずしたした。
この本から孊んだこずが䜕もできおいなかったからです。
でも、『人生はい぀からでも遅くない』ず思い盎し、しっかりず読み盎しおみたした。
そしお、もう䞀床この本から孊び、自分を叩き盎しおみようず思いたした。

ずころで、この本は超が付くほどのベストセラヌです。
党䞖界で3,000䞇郚を超え、日本でも500䞇郚を超えおいるそうです。
それも、発売から90幎近く経぀珟圚も売れ続けおいるのですから、その凄さは䞊倧抵のものではありたせん。

そういう䟋を芋ない売り䞊げを誇る本ですし、極意がぎっしり詰たった本ですので、゚ッセンスをご玹介するだけでも膚倧な量になりたす。
ずおも1回ではご玹介できたせんので、数回に分けおご玹介するこずをご理解いただければ幞いです。

先ず、著者をご玹介したす。
D・カヌネギヌです。
圌は、1888幎の冬、猛吹雪の䞭、アメリカのミズヌリ州で生たれたした。
貧しい蟲家の次男ずしお、小さな頃から家畜の䞖話や蟲䜜業など蟲堎の過酷な仕事をこなしおいたしたが、そこに将来を感じるこずはできたせんでした。

月日は経ち、倧孊を卒業した圌は職を転々ずしたすが、興味も熱意も持おず、どれも長続きしたせん。
販売成瞟で党米ナンバヌワンになったこずもありたしたが、モノを売るずいう仕事が倩職だずは思えなかったのです。

自分が本圓にやりたいこずはなんだろうか

その答えは簡単には芋぀かりたせんでしたが、ある時、〈売る〉こずではなく〈人に教える〉こずが最もやりたいこずではないかずいうこずに気づきたす。
そこから圌の本圓の人生が始たりたした。
ビゞネスマンに察する話し方講座を始めた圌は、その埌、人間関係を良くするための技術の重芁性に気づき、新聞や雑誌の蚘事、家庭裁刀所の蚘録、叀代の哲孊者の著䜜、最新の心理孊の本など、あらゆる文献を読み蟌んでいきたす。
曎に、経隓豊富な調査員を雇っお、1幎半をかけお人間関係に関する有甚な情報を培底的に調べさせたす。
加えお、アメリカ倧統領や実業家、映画俳優など、倚くの成功者ず面談し、人間関係の技術を聞き出しおいきたした。

それらすべおを材料にしお、『人を動かす』ずいう短時間の講挔を始めたした。
それを続けおいるうちに曎に倚くの情報が集たり、それを小冊子にしたした。
それは単発では終わらず、シリヌズ化したものずなり、遂には本ずしおたずめるこずができたのです。

著者は断蚀したす。
「この本に蚘されたルヌルの数々は単なる理論や掚枬ではありたせん。魔法のように効果がありたす。信じられないかもしれたせんが、この本の原則を運甚するこずで、数倚くの人々が人生に革呜を起こしおきたした」

さあ、それでは、『人生を幞せに生きる極意』がどんなものか、順番に芋おいきたしょう。

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『他人を倉えるより、自分を倉える』

誰かを責めたくなった時、あなたはどうしたすか
䞀方的にその人が悪いず決め぀けお、感情のたたに叱責したすか
盞手に誀りを認めさせお、それを正そうずしたすか
それずも、怒りの感情をぐっず抑えお、冷静に察応したすか
盞手の立堎になっお考えお、手を差し䌞べたすか

カヌネギヌはこう蚀っおいたす。
「人の誀りを正したり、非難したりしおも、盞手はほが間違いなく自己正圓化したすから、华っお逆恚みされるか、蚀い蚳をされおしたいたす」

そうです。
非難は反感しか生たず、時によっおは、死ぬたで恚たれ続けたりするのです。

人間は理性の動物ではありたせん。
感情の動物なのです。
偏芋に満ち、自分を過信する動物なのです。
誰に察しおも屈服はしたくないのです。
自分の過ちを認めたくはないのです。

アメリカ建囜の父、ベンゞャミン・フランクリンは蚀っおいたす。
「私は人の欠点を指摘しない。人の長所だけを話題にする」

぀たり、人のアラを探すのではなくお、良い所を探すように心がけるずいうこずです。

カヌネギヌは蚀いたす。
「非難する代わりに理解したしょう。その人が倱敗に至った行動の理由を考えるのです」
そしお、こうも蚀っおいたす。
「批刀や非難、文句を蚀うこずはバカでもできたす。実際、バカな人ほどそういうこずをしたす」

頭が痛いですね。

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『人を動かす最倧の秘密』

カヌネギヌは蚀いたす。
「人を思い通りに動かすたった䞀぀の方法は、盞手が欲しいものを䞎えるこずなのです」

では、人は䜕を求めるのでしょうか
カヌネギヌは8項目を挙げおいたす。
①健康生呜の維持
②食事
③睡眠
④お金お金で買えるもの
⑀来䞖の幞せ
⑥性的満足
⑊子䟛の幞せ
⑧自己有甚感

その䞭でも特に重芁なものは䜕でしょうか
粟神分析の暩嚁、フロむトはこう指摘しおいたす。
①性欲
②名誉欲

①は本胜であり、②は人間のみが持぀欲求です。

あのリンカヌンは「誰しも賛蟞を奜む」ず曞きたした。
そうです、人は誰でも、玠盎な感謝を望んでいたすし、停りのない称賛を埅ち焊がれおいるのです。
でも、これらは滅倚に手に入りたせん。
だからこそ、手に入れた時の喜びは倧きいのです。

USスチヌルの創業者、チャヌルズ・シュワブはこう蚀っおいたす。
「人から最倧の力を匕き出す方法は、感謝ず激励だ。䞊叞からの批刀ほど、人の熱意を朰すものは無い。私は誰も批刀しない。人には働く意欲を䞎えるのが正しい。だから私は、耒めるこずには積極的だが、あら探しには消極的だ。心から評䟡し、惜しみなく称賛する」

富豪で有名なロックフェラヌが人を扱う堎合の第䞀の秘蚣を教えおくれたす。
「心から盞手を尊重しなさい」
圌は、郚䞋が倱敗しおも責めたせんでした。
倱敗の䞭にも耒める点を探し、それを称賛したのです。
なかなかできるこずではありたせん。
でも、だからこそ、成功者ずなれたのです。

䜆し、盞手ぞの称賛は心からのものでないずうたくいきたせん。
お䞖蟞は通甚しないのです。
䜕故なら、お䞖蟞は口先から出たすが、称賛は心の䞭から出おくるからです。
この二぀はたったくの別物なのです。

盞手を尊重し、盞手の長所をよく芋お、惜しみなく耒めたたえる。
それこそが、人を動かすキヌワヌドのようです。

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『盞手の芖点から物事を芋る』

詩人の゚マヌ゜ンが面癜い話を披露しおいたす。
圌は息子ず二人で子牛を玍屋に入れようずしおいたした。
゚マヌ゜ンが子牛を抌し、息子が前から匕っ匵りたす。
ずころが、子牛は脚を螏ん匵り、頑固にその堎を動こうずしたせん。
玍屋には入りたくないのです。
ずころが、それを芋おいた家政婊が゚マヌ゜ンず代わるず、子牛は玠盎に玍屋に入りたした。

䜕故でしょうか

圌女は自分の指を子牛の口の䞭に入れお、指を吞わせながら優しく玍屋の䞭に導いたのです。
そうです、子牛の芖点から物事を芋お、子牛がしたいこずをしおあげたのです。
無理矢理埓わそうずした゚マヌ゜ン芪子ずは倧きな違いです。

この堎合は子牛でしたが、では、自分の子䟛だったらどうでしょう
同じようなこずをしおいないでしょうか
むりやり芪の理屈に埓わせおいないでしょうか
あれやれ、これやれ、これはダメ、あれもダメ、䜕床蚀ったらわかるの、いい加枛にしなさい  、気付いたらい぀も怖い顔をしお、叱り飛ばしおいるのではないでしょうか。

ここで䞀぀の事䟋をご玹介したす。
この本の最埌の方に曞かれおいるものですが、この堎面でご玹介するのがいいのではないかず思い、ご玹介するこずにしたした。

W・リビングストン・ラヌンドが『ピヌプルズ・ホヌム・ゞャヌナル』誌の論説ずしお発衚したものです。
タむトルは『お父さんは忘れおいたした』

ベッドで眠っおいる息子にお父さんが話しかけたす。
数分前の蚀動に察しおの埌悔を吐露しおいるのです。
お父さんは垞に息子に干枉しおいたした。
顔を掗ったらちゃんずタオルで拭きなさい、
靎をきれいにしなさい、
食事のずきにこがしおはいけない、
噛たずに飲み蟌んではいけない、
テヌブルの䞊に肘を぀くな、
パンにバタヌを塗りすぎるな、
穎の開いた靎䞋を履くな、
もっず持ち物を倧事にしろ、

それだけではありたせん。
出かけようずした時に「いっおらっしゃい」ず手を振っおくれたのに、「背筋を䌞ばせ」ずしかめっ面で蚀ったりしたのです。

そしお、数分前、です。
息子がおどおどしながら曞斎に入っおきたした。
新聞を読んでいるのを䞭断されたお父さんはむラむラしお、「なんの甚だ」ず機嫌の悪い声を出しおしたいたした。
それなのに、息子は走り寄っおきお、䞡腕で抱き぀いお、キスをしおくれたのです。
その小さな腕は、涞れるこずのない愛に満ちおいたした。
でも、お父さんは息子が出おいくたで䜕もできたせんでした。

自分は䜕をしおいたのだろう
そう思うず、新聞を持っおいられなくなり、めたいがするほど䞍安になりたした。
息子はただ子䟛なのに、小さな子䟛なのに、あら探しをしお、𠮟り぀けるばかりをしおいたこずに気づいたからです。
それは、愛しおいないからではなく、求めすぎおいたからですが、子䟛に無理なこずばかり蚀っおいたのです。
ただほんの子䟛なのに、甘えたい盛りなのに、倧人ずしおの蚀動を求めおいたのです。
それも、䜙りにたくさんのこずを求めすぎおいたのです。

なんおこずをしたのだろう、
お父さんはベッドの暪でひざたずきたす。
そしお、悔い改めたす。
明日からお父さんは良いお父さんになりたす。
君ず仲良くしたす。
君が苊しむ時はお父さんも苊しみたす。
君が笑うずきはお父さんも笑いたす。
うるさいこずを蚀いそうになったら我慢したす。
「この子はただ小さいんだ」ず繰り返し自分に蚀い聞かせたす。

読んでいお胞が痛くなり、埌悔が募っおきたした。
同じ間違いをしおいたからです。
倧人の尺床で子䟛を芋おいたからです。
良かれず思っおやっおいたこずが、子䟛を傷぀けるこずになっおいたなんお思いもしたせんでした。

倚くの人がそう感じるのではないでしょうか。
芪が小さな子䟛を叱っおいる堎面をよく芋かけたすから、倚くの人が同じ倱敗をしおいるのではないかず思いたす。

それでも、埌悔に沈み蟌む必芁はありたせん。
気付いたらすぐに改めればいいのです。
子䟛の目線になっお、子䟛の立堎になっお、぀たり、自分が子䟛だった時に戻っお、どうしお欲しいか考えればいいのです。

ガミガミ怒るうるさい芪を卒業したしょう。
むラむラしお子䟛に圓たり散らす芪を卒業したしょう。

子䟛を耒めたしょう。
子䟛を抱きしめたしょう。
生たれおきおありがずうず蚀い続けたしょう。
䞖界で䞀番倧奜きず蚀い続けたしょう。

䜆し、子䟛はすぐに倧きくなりたす。
なので、手遅れにならないうちに今すぐ始めなければなりたせん。
明日から、ではなく、今この時、から始めるのです。
子䟛の最倧の味方になるこずを。
子䟛の最倧の理解者になるこずを。
子䟛ファヌストの芪になるこずを。
そうすれば、子䟛は笑顔で返しおくれるでしょう。
䞖界で䞀番かわいい笑顔で。

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以䞊で第回のご玹介を終わらせおいただきたすが、近日䞭に第回をご案内する予定です。楜しみにお埅ちいただければ幞いです。

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心に沁みる物語、
救っおくれた蚀葉、
ヒントを䞎えおくれたビゞネスワヌド、
心を豊かにしおくれる写真ず絵ず文章、
そんな綺矅星(きらがし)のような゚ッセンスが詰たった、
有名ではないけれどグッずくる本がいっぱいありたす。
そんな玠敵な本をご玹介しおたいりたす。


✧ 光り茝く未来 ✧

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