神に選ばれなかった者達 前編
音を立てないよう、そっと自分の部屋に戻る。

部屋と言っても、元々は物置だった場所を、無理矢理人が住めるように改装しただけの、小さくて粗末な部屋だ。

扉を閉めるなり、俺は扉を背にしたまま、ずるずるとその場に崩れ落ちた。

「…何なんだ…これは…」

それは、終わりない苦しみへの慟哭。

「一体、何でっ…。どうして、俺なんだ…!」

それは、「選ばれない運命」に選ばれてしまった者の嘆き。

「何でっ…。いつも、こんな…」

それは、生まれてきてしまったことへの後悔。

一体誰が分かってくれよう。

負けて悔しい花一匁。その最後の一人の心の痛みを。















負けて悔しい花一匁Ⅰ END

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