ヒュントヘン家の子犬姫~前世殿下の愛犬だった私ですが、なぜか今世で求愛されています~

「ご主人様……どうしたんですか?」
「……ごめんね」

 これが最後の謝罪だ。そう決めて、アルブレヒトは密やかに呟いた。
 もう離せなかった。それを、誰よりわかっているのは、ヒュントヘン公爵ではなく、実のところ、アルブレヒトなのかもしれなかった。

 ──冷たくなった亡骸を、よく覚えていたから。

◆◆◆

< 29 / 226 >

この作品をシェア

pagetop