海と少女
降り積もる雪
それからしばらくたったある日、目覚めて驚いた。

あたり一面銀世界になってたのだ。



ひと晩でこんなに
雪って積もるんだ…

あたしはうれしくなって、まだ寝ている信也をたたき起こした。



「見て! 真っ白だよ!」



「すっげー」


ガラス越しに雪に見とれていた信也だったけど、あることに気がついて外に飛び出した。


「どうしたの?」


あたしは後を追った。


「ダメだ…」


ヒザまで雪に埋もれて、信也はがっくり肩を落とした。
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