双子のボディーガードは最強吸血鬼と最恐騎士!?
王史郎から発せられるのは、いつもより低く、ゆったりした声。だけど青い瞳は、落雷のように力強く、鋭くとがっている。
迷いのない瞳を見て、私も頷く。
「お願いします、王史郎」
「分かった。
じゃあ――少しだけ我慢な」
私の後頭部を、王四郎がゆるりと撫でた後。大きな手にさらわれた薬指に、痛みが走る。
続いてゴクンッと。
王史郎の喉が鳴る音が、耳を伝って全身に響いた。
――内側からポカポカ温かくなる。
心地よい感覚を覚えながら、私は静かに目を閉じた。
☪︎·◌˳𓇬