総長様は溺愛も暴走する
大きくはない、だがはっきりと聞こえた。
「やれ」
―――開戦。
一斉に向かっていくる雑魚どもはテルたちに任せ、俺は一目散に刈谷を狙う。
「よぉ、刈谷。どうしてこんな所にいるんだろうな?」
「わかってるくせに…!」
憎しみを込めた目をしながら俺の蹴りを避け、逆に蹴り返してくる刈谷。俺はそれをすれすれで避ける。
実力はだいたい拮抗している。俺の攻撃を避けている時点で、異常に強いことはわかっているが。