恋をしてもいいのでしょうか?

よろしくね

森村くんの隣が嫌だなんて感情は一ミリもない私は、慌ててぶんぶんと首を横に振ると、森村くんは笑顔で「よかった」と呟く。


「……よろしく」と私が今さらながらに挨拶すると、彼は「こちらこそ」と爽やかに返してくれた。


森村くんには彼女がいない。


それは『さあ、恋をしよう!』とでも言われているかのようで、自分が彼の恋人になる夢を見るのも自由なのではないだろうかと、つい思ってしまう。


まだ恋に恋するような恋愛経験値の乏しい私にとって、憧れにすり替えたつもりの片想いに、ふたたび火がつくには十分すぎるほど、彼とは物理的な距離が近くなってしまった。


だからと言って森村くんとの仲が深まるとは限らないけれど、好きでいてもいいってことなのかなぁなんて、私は次第に席替えの結果を都合よく解釈しはじめる。


私の青春には森村くんがいる。


ただそれだけで日常はキラキラと輝き、きっと青春を通り過ぎても、思い出すのは森村くんのことになるのだろう。そんな気がした。
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