クールなイケメン御曹司が私だけに優しい理由～隣人は「溺愛」という「愛」を教えてくれる～

「あ、ありがとう。だけど、感謝してるのは私も同じだよ。航輔君には普段から色々助けられてるし」


年下だけど、周りに気遣いができたり、しっかりと自分の意見が言えたり、おまけにとても優しくて、尊敬できる部分がとても多い人だ。


「そう言ってもらえると……嬉しいです」


「航輔君は立派な企画部門のエースなんだから、胸を張ってね。みんな頼りにしてるし、私だっていつもすごいと思ってる」


「……僕なんかまだまだですよ。企画部門のメンバーと一緒に頑張れてるの、すごく有難いです」


「うん、そうだね。私もみんなに感謝してる」


「ですよね。でも……僕が頑張れるのには他にも理由があるんです」


「理由？」


「そうです……。僕は、この企画、詩穂さんならどう思うだろう？ 詩穂さん、楽しんでくれるかな……って、気づいたら、いつだってそんな風に考えてるんです」