クールなイケメン御曹司が私だけに優しい理由~隣人は「溺愛」という「愛」を教えてくれる~
「詩穂ちゃん、君はとても綺麗だ。思いっきり楽しんで」


耳元で甘く囁かれ、一瞬で身体中が熱くなり、蕩けそうになった。


「は、はい。楽しみます」


その時だ。
軽快な音楽が流れ、ニケダンサーズがこちらに駆け寄ってきた。


いよいよ私達の出番――


「真穂&将太! 詩穂&拓弥! さあ、ハッピーウェディングのはじまりだぁ!」


ニケの元気いっぱいの可愛い掛け声。
私達の登場に、列席してくれたみんなが手を叩いて歓迎してくれている。
ニケダンサーズも、満面の笑顔で私達の周りを取り囲んだ。


そして、舞台の真ん中に私達が立つと同時に、音楽がスっと消えた。


「今日、この2組は、それぞれ大切な人と結婚式を挙げる。まずは真穂と将太。本当におめでとう。君達には可愛い宝物がいるよね。さあ、太一もこっちにおいでよ!」
< 222 / 278 >

この作品をシェア

pagetop