トップオブザロック
第三章 始まりの地
翌日、俺は眼鏡にキャップという出で立ちで所属事務所へ向かった。


マネージャーに連絡したら、喜んで迎えに行くと言われたけど断った。


久しぶりの山手線。
2年前にデビューした時以来電車に乗ったことはなかった。


車窓から見える景色が懐かしい。

俺は車の窓から外を眺めたことがあっただろうか?


電車の中は思った以上に居心地がいい。

平日の昼時とあって人はさほどいなく、俺がまさかあのBLACKIESのボーカルだなんて気付かれることもなかった。
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