チャリパイ11~時をかける森永探偵事務所~

まるで人の気配の無い、荒廃した街並み…


建物の外壁は薄汚れ、ガラスにはヒビの入った物もある。


「なんか物騒な感じの街だな…ゾンビとか出て来てもおかしくないぞこれは…」


「これじゃあ、レストランなんて有るわけないわね」


子豚が残念そうに溜め息をついた。



ところが…



「あっ♪あそこにレストランがあるよ♪」


通りをひとつ越えたその先に、なぜかそこだけキレイに整った一軒の料理店があるのをひろきが見つけた。






『レストラン クイ・ダ・オーレ』






「何だか怪しくない?」


その店を一目見て、てぃーだが眉をひそめた。


確かに、怪しいと言われれば怪しい。


だいいち、誰も居ない街でレストランの経営など成り立つのだろうか?


「これはきっと罠よ!
やっぱりメルモさんに頼んで…」


「いやいや凪!メルモさんはちょっと待って…」


「もぅ~!何でもいいから、早く何か食べさせてよ!」


凪とシチロー、そして子豚がレストランの前でそんな言い争いをしていると…


突然レストランの扉が開き、中から恰幅の良い1人の男が現れてシチロー達に向かって深々と頭を下げ話し掛けてきた。


「お待ちしておりました。『レストラン クイ・ダ・オーレ』へようこそ!」



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