甘さなんかいらない
……きっと、この人だ。
いや、“きっと”なんかじゃない。絶対にこの人だ。確実に、確信。
作られた甘さが武器だったあたしとはきっと真逆の、すっきりした美人の遥乃さん。このひとが、瑛くんの唯一で、特別だ。
ほんの数分前の自分が恥ずかしい。
あたしだけの特別になってほしいと、考えていた。
あたしだけを見ていてほしいって、思っていた。
驕っていた。調子に乗っていた。
あたしはオンリーワンを、特別を受け取れる人間じゃない。