甘さなんかいらない
柔らかく、ふわりと笑って黒髪が揺れる。瑛くんとふたりで遠くにお出かけできるの?
瑛くんとの幸せで楽しみな予定ができたことが何より嬉しくて、もう一度あたしから体を寄せた。
もたれるように体を預けて、首元にぴとっと頬をくっつけたら、甘いバニラと同化しちゃいそうだ。甘さに溺れて、溶けてしまいそう。
「嬉しい、好き、楽しみ、大好き」
「ゆずって、作ってなくてもちゃんと素であざといよな」
「やだ?」
「んなわけない。どんな柚果も可愛いから」
「ん、ふふっ!にやけちゃう」