熱の城

 キビシイ……。

 確かに、あの穏やかな雰囲気からは、考えられない言葉だ。


「ちょうど俺が二年目なりたてで、彼が経理一年やった後、営業補佐をしている時で、たまたま俺の補佐をしてくれていて、我慢ならなかったのかもな」

「……」

「『中途半端だから愚痴が出る、無駄な経験なんてない、むしろ企画をするならある程度営業を知らないと』って言われて、自分と見てる視点が全然違うことにショックでさ、くやしくて、だから営業で一番になってやった」


 かけっこして一等賞とった少年みたいな笑顔で、タイガーは言った。キラキラとまぶしくて、胸の奥が苦しくなって、わたしは目を細めた。


「好きじゃなかったけど、今は、面白いって思えるようになったよ」



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