御曹司たちの溺愛レベル上昇中
慰める的なことじゃないのね……。
まさかのおいうちに、雪さんはしょんぼり。
だけど、このやりとりを見せられていた響くんはが今度は雪さんのそばへ。
「……雪兄さん、琉衣さんは怪我してるよね」
「うん」
「お風呂は滑りやすいよね」
「う、うん」
「万が一滑って転んだらって思うと、助ける人が近くにいる方がいいと思う僕は間違ってる?」
「……確かに?」
「いや確かに?じゃねーよ!絆されんな!何まんまと響の手口に引っ掛かってんだよ!兄弟詐欺師だ響は!」
響くんが雪さんにアピールし、うまく共感を得るも、颯くんは全く認めない。
「んなこと言って、お前下心ありありだろ!」
じりじりと颯くんはわたしを隠すように、前に立ち響くんと向き合った。
下心……ってないでしょ。響くんだよ?
モテるって言ってたし、賢いし。そんなの──
「ありますけど?何か?」
物凄く澄ました顔で響くんは、"ある"と言った。
わたしの予想とは裏腹に、迷いなく頷きながら。
潔く頷く響くんに、わたしと雪さんは唖然とするが、颯くんはどんな表情はわからない。
目を泳がせる雪さんを見つつ、後ろ姿の颯くんがきゅっと拳を握るのが視界に入った矢先、
「……だったら、俺が小柳と風呂に行く」
今度は颯くん静かに爆弾発言をした。