御曹司たちの溺愛レベル上昇中
『──だ!!──ぎ!!』
──ん?
今ものすごい大きな声がしたような……。
というかここどこだっけ。
迷ってから、またうろついた果てに足休めをしようと近くの部屋に入って……
「寝落ち……」
頭上からバタバタと忙しなく走る音が聞こえてくるし、
『どこ!?返事して』という声もにわかに届いてくる。
別荘内で御曹司たちの──私捜索が行われていることに若干冷や汗が滲む、
朝っぱらからこんな状況をつくってしまったのが申し訳ない。
「……って、まずは出ていかないと」
いつまでもこの状況を続かせるわけにいかない。
それに、ちゃんと謝らないとだ……
ゆっくりとドアをあけ左右を確認すると……雪さんが丁度、わたしに気付いた。
「……っ琉衣ちゃん!!」
驚きながらも、走って来てくれる雪さんの前に出ていく。
「良かった……朝起きて、琉衣ちゃんが部屋にいないって、颯が教えてくれて探してたんだ」
「ごめんなさい。別荘の中で迷子になって……」
「迷子?……怪我とかしてない?」
と、わたしのことをペタペタと触る雪さん。