『世界一の物語』 ~人生を成功に導くサクセス・ファンタジー~
~ 第六幕:呂嗚流と椙子 ~
モルディブでのレコーディングは順調に進んでいた。
世界一のロックスターである呂嗚流の歌と演奏にミスはなかったし、初レコーディングで緊張していた椙子も、独特な雰囲気に慣れるにつれて高い演奏技術を発揮し始め、ファーストテイクでOKが出るようになった。
そのため、最終日を待たずにレコーディングが終了した。
しかし、二人だけの時間に浸る暇はなかった。
音のバランスや奥行、迫力などを調整するミックスダウンやジャケット写真の撮影などが残っているのだ。
それに、発売後のプロモーションも練らなければならない。
特に、この曲の場合は単にヒットさせればいいだけでなく、使命を果たさなければならないのだ。
銀神に導かれて椙子が辿り着いた使命を。
先ずプライベートジェットで向かった先はロンドンだった。
ミックスダウンをするために、誰もが驚くようなスタジオを借りていたのだ。
アビーロードスタジオ。
あのビートルズが8年間の間に200曲以上を録音したスタジオ。
そして、そのスタジオの前の横断歩道を4人が歩いた写真でも有名になったところ。
そこで最終調整が行われるのだ。
「こんなすごいところで、できるなんて……」
建物の前に立った椙子は、これが現実のこととは思えなかった。
実は、ビートルズの大ファンだったのだ。
特に『アビーロード』と名付けられた実質上の最終アルバムは殊の外、気に入っていた。
その中でも、ジョージ・ハリスンが歌った『Something』や『Here Comes Sun』の優しい歌声が大のお気に入りだった。
「俺はジョン・レノンが歌った『Come Together』とポール・マッカートニーが歌った『Oh! Darling』が最高だと思うね」
「うん、わたしもポール・マッカートニーは大好き。『Yesterday』なんて、たまらなく好き。ねえ、もしかしてポールに会えるかな?」
そんなことはあり得ないとわかってはいたが、口に出さずにはいられなかった。
でも、何故か呂嗚流は否定しなかった。
それだけでなく、意味ありげな笑みを浮かべて囁いた。
「強く思ってごらん。必ず伝わるから」
モルディブでのレコーディングは順調に進んでいた。
世界一のロックスターである呂嗚流の歌と演奏にミスはなかったし、初レコーディングで緊張していた椙子も、独特な雰囲気に慣れるにつれて高い演奏技術を発揮し始め、ファーストテイクでOKが出るようになった。
そのため、最終日を待たずにレコーディングが終了した。
しかし、二人だけの時間に浸る暇はなかった。
音のバランスや奥行、迫力などを調整するミックスダウンやジャケット写真の撮影などが残っているのだ。
それに、発売後のプロモーションも練らなければならない。
特に、この曲の場合は単にヒットさせればいいだけでなく、使命を果たさなければならないのだ。
銀神に導かれて椙子が辿り着いた使命を。
先ずプライベートジェットで向かった先はロンドンだった。
ミックスダウンをするために、誰もが驚くようなスタジオを借りていたのだ。
アビーロードスタジオ。
あのビートルズが8年間の間に200曲以上を録音したスタジオ。
そして、そのスタジオの前の横断歩道を4人が歩いた写真でも有名になったところ。
そこで最終調整が行われるのだ。
「こんなすごいところで、できるなんて……」
建物の前に立った椙子は、これが現実のこととは思えなかった。
実は、ビートルズの大ファンだったのだ。
特に『アビーロード』と名付けられた実質上の最終アルバムは殊の外、気に入っていた。
その中でも、ジョージ・ハリスンが歌った『Something』や『Here Comes Sun』の優しい歌声が大のお気に入りだった。
「俺はジョン・レノンが歌った『Come Together』とポール・マッカートニーが歌った『Oh! Darling』が最高だと思うね」
「うん、わたしもポール・マッカートニーは大好き。『Yesterday』なんて、たまらなく好き。ねえ、もしかしてポールに会えるかな?」
そんなことはあり得ないとわかってはいたが、口に出さずにはいられなかった。
でも、何故か呂嗚流は否定しなかった。
それだけでなく、意味ありげな笑みを浮かべて囁いた。
「強く思ってごらん。必ず伝わるから」