血管交換シヨ?
「しろちゃん」

「んー?」

「スズ、幸せになれるのかなぁ」

「無理じゃない?新城くんを好きでいる限り。ほんっとに小説に魂売ってんじゃん」

あの日のツキくんとのことを知っているしろちゃんは
今度こそ顔を(しか)めて見せた。

「ひどーい。傑作が書けたらきっとスズを愛でる時間だって全力で作ってくれるよ!?」

「どうだか?調子よさそうじゃん、新城くん。どうせ傑作がクセになって沼っちゃうんじゃない?」

「えー…これ以上?」

「そもそも傑作が書けたら死んじゃうかもしれないんでしょ」

「あ、ちょっとイジってるでしょ?」

「もー。あんたが決めたんでしょ!?駄々っ子しないでドンと構えてなさいよ!新城くんだってそこがいいって言ってんでしょ?」

「はぁーい、しろちゃんママ」

「あんたねぇ…」

鈴芽、大丈夫だよ。
寂しい時は全部、どうせ私が尻拭いしてあげるんだし。
あんたの駄々っ子には慣れっこだよ。

ね、いつか後悔してくれる?
私に鈴芽の全部を預けてくれなかったこと。

あんたが見落としてしまった、最上級の味方を。

誰よりも鈴芽を幸せにしたい人間が
ずっと隣に居たってこと、

一生、二度と伝えることのできない、
私の恋を。



「血管交換シヨ?」   完.
< 174 / 174 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:6

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

最愛の灯を吹き消す頃に。
たね/著

総文字数/9,927

恋愛(純愛)27ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「ねぇ、君。心臓二個あんの?」 「は?」 これは私がまだまだ短い人生の中で、 一生分の最愛を失くした話。
純愛
たね/著

総文字数/93,078

ミステリー・サスペンス100ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
復讐。 ただその為だけに。 ※一部、血液などのグロテスクな表現を含む箇所がございます。苦手な方はお控えください。
檻の羊
たね/著

総文字数/50,287

ミステリー・サスペンス123ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
その時はっきりと決意ができた。 ああ、この人を殺してしまおう、と。 「クレハちゃん、それなぁに…」 「血管」 ーーー ※サイコサスペンス描写を含んでいるため、 苦手な方はご注意ください。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop