今でも、ずっと…

他の女友達も連れ立って
部屋はシンと静かになった

鍋の煮える音だけが
やけに緊張をきわだたせる



「で?彼氏いんのかって」

「そんなこと聞いてどうすんの?」

「別に
物好きもいるもんだと思って」

「ひどいなぁ。いないよ〜
誰かさんの付けた傷が大きくて」

「別れるっつったのお前だろーが」

「そうだっけ〜」

「そうやってオレだけ悪者扱いか」

「ははっ、冗談だよ」



鍋の熱のせいなのか
頬を赤くしながら照れ笑いして


そんな笑顔見せられたら
やっぱり考えちゃうよな

こうやって友達のままの方が

お前を悲しませないで
済むのかなって





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