早河シリーズ序章【白昼夢】スピンオフ
どうして晴が手を叩いて大笑いしているのかも、二人には意味不明だ。
『あーっ……! 面白れぇ! まぁ悠真はわかるけどよ。木村もかぁ。うんうん、二人ともテストの順位表見たことない?』
『順位表? そんなものあったか?』
悠真が無関心に返す。仕方なく晴の相手をしてやってる感は否めないが、これが晴と悠真の常なのだろう。
『あったぞ。職員室の前の廊下にテストの順位表が毎回貼り出してあって、俺も去年はたまにしか学校行かなかったから、順位表なんかお目にかかる機会も少なかったけど。それでも高園悠真と木村隼人の名前は記憶に残ってたなぁ。一年の時から、お前らってテストの順位が同率一位なんだぜ? けっこう周りが騒いでるのにその様子じゃ、本人達は順位表の存在すら知らなかったようだな』
晴の話を聞いて、隼人も悠真も一応の納得はできた。つまりは、テストの順位が同率一位の人間が今ここにいることが晴には感動的だったらしい。
『順位表の存在は知ってたけど、見に行ったことはねぇな』
部屋に点々と散らばる椅子のひとつに腰かけた隼人は、改めてこのスタジオを見渡した。
『木村と悠真の順位で騒いでるのは外野だけで、本人達はまるで気にしてない、そこがウケるんだよなー。お前達らしいよ。あ、それで海斗と星夜は?』
『今日は来ねぇよ。アイツら、テストでヘマして追試だと』
『うわー。やっちまったな。単位ギリの俺も人のこと言えねぇけど』
晴がドラムセットの中央に座り、悠真はギターの弦の状態を確認している。晴がドラム、悠真がギター、ここが音楽スタジオならば答えは自明だ。
『お前ら、バンドやってるのか?』
『そ。俺と悠真はLARMEって名前でバンド組んでるんだ。メンバーは他に悠真の弟の海斗がボーカル、海斗の同級生の星夜がサブボーカルとベース。海斗と星夜はまだ中三で今日は残念ながら欠席だけど、また二人にも会わせてやるな』
楽しげに晴がバンドの説明をしてくれる。隼人も、自分の知らない世界の話を聞くことが楽しかった。
『今日は、俺と悠真の演奏を木村に聴いてもらおうと思って』
『ああ、楽しみだ』
悠真もドラムセットの手前の椅子にギターを抱えて腰かけた。二人の勧めで隼人は革のソファーに移動する。ここが客席だ。
『悠真、選曲どーする?』
『ギターとドラムで様になるのは、この辺りだな』
一段高くなっているステージに上がる二人の表情は真剣そのもので、本物のバンドマンのよう。
『じゃ、木村。始めるから覚悟しとけよ?』
挑発的な笑みを浮かべる晴に、隼人は笑って頷いた。
『あーっ……! 面白れぇ! まぁ悠真はわかるけどよ。木村もかぁ。うんうん、二人ともテストの順位表見たことない?』
『順位表? そんなものあったか?』
悠真が無関心に返す。仕方なく晴の相手をしてやってる感は否めないが、これが晴と悠真の常なのだろう。
『あったぞ。職員室の前の廊下にテストの順位表が毎回貼り出してあって、俺も去年はたまにしか学校行かなかったから、順位表なんかお目にかかる機会も少なかったけど。それでも高園悠真と木村隼人の名前は記憶に残ってたなぁ。一年の時から、お前らってテストの順位が同率一位なんだぜ? けっこう周りが騒いでるのにその様子じゃ、本人達は順位表の存在すら知らなかったようだな』
晴の話を聞いて、隼人も悠真も一応の納得はできた。つまりは、テストの順位が同率一位の人間が今ここにいることが晴には感動的だったらしい。
『順位表の存在は知ってたけど、見に行ったことはねぇな』
部屋に点々と散らばる椅子のひとつに腰かけた隼人は、改めてこのスタジオを見渡した。
『木村と悠真の順位で騒いでるのは外野だけで、本人達はまるで気にしてない、そこがウケるんだよなー。お前達らしいよ。あ、それで海斗と星夜は?』
『今日は来ねぇよ。アイツら、テストでヘマして追試だと』
『うわー。やっちまったな。単位ギリの俺も人のこと言えねぇけど』
晴がドラムセットの中央に座り、悠真はギターの弦の状態を確認している。晴がドラム、悠真がギター、ここが音楽スタジオならば答えは自明だ。
『お前ら、バンドやってるのか?』
『そ。俺と悠真はLARMEって名前でバンド組んでるんだ。メンバーは他に悠真の弟の海斗がボーカル、海斗の同級生の星夜がサブボーカルとベース。海斗と星夜はまだ中三で今日は残念ながら欠席だけど、また二人にも会わせてやるな』
楽しげに晴がバンドの説明をしてくれる。隼人も、自分の知らない世界の話を聞くことが楽しかった。
『今日は、俺と悠真の演奏を木村に聴いてもらおうと思って』
『ああ、楽しみだ』
悠真もドラムセットの手前の椅子にギターを抱えて腰かけた。二人の勧めで隼人は革のソファーに移動する。ここが客席だ。
『悠真、選曲どーする?』
『ギターとドラムで様になるのは、この辺りだな』
一段高くなっているステージに上がる二人の表情は真剣そのもので、本物のバンドマンのよう。
『じゃ、木村。始めるから覚悟しとけよ?』
挑発的な笑みを浮かべる晴に、隼人は笑って頷いた。