一ノ瀬さん家の家庭事情。®️
いくらなんでも、理由もなしに人を殴る人はいないと思う。

だからこそ、みんなは直君がなんでそんなことをしたのか理由を聞きたいんだ。

リビングに戻ると直君も他のみんなも状態は変わってなくて。

ただただ、暗くて重い沈黙が流れてる。

「直君、ちゃんと話しなさい。じゃないと…」

「じゃないと母さんに言う?で、俺はまたフランスに戻ればいいの?それで満足なんでしょ、あんたら。」

直君が顔をあげた。

その頬には痛々しい紫色のアザ。

相当ひどい…

「誰もそんなことは…」

「俺が邪魔なんだろ、だったらさっさと大地さんと母さんに言えばいいのに。こいつはいらないって。邪魔でしかないから、早くフランスに帰れって。」

なにかがきれたみたいに直君は言う。

「誰もそんな風に言ってねえだろ!お前、いい加減に…」

真兄がついに痺れを切らした。

マズイ、このままじゃまた殴り合いになりかねない。
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