婚姻は溺愛のハジマリ〜御曹司と契約結婚したら突然ママになりました〜
「ここが洗面台と風呂場で…こっちがトイレ。廊下を挟んだ向かい側の部屋が絢音の部屋。とりあえずベッドとか机とか…適当に用意させてもらったけど、気に入らないなら別のものを用意するから遠慮なく言ってくれ」
私の部屋…だと言われて覗き込んだお部屋は、真新しい家具が揃えられた部屋が既に完成していて…驚愕する。
『あ…あの、ここまでしてもらうのはっ』
「─…絢音は、俺の妻だろ?このくらい普通だと思うけど?」
律希さんのその言葉にハッとした。ミナちゃんの前で偽り婚の感じを出すのは…NGだよな?
『…嬉しいですっ、ありがとうございます』
隣に立つ彼を見上げて笑いかければ…片腕に抱かれている小学生女子の痛い視線が飛んできてヒヨる。
「……パパ、笑っちゃダメ」
私から顔を背けてギュッと律希さんにしがみつくミナちゃんを見て、少し心が傷んだ。─…ごめんね。私は本当の奥さんじゃないから、貴方からパパを奪うようなことは絶対にしないから─…許してね、ミナちゃん