(一)この世界ごと愛したい
「…寝るのはえーな。」
るうが眠った私に向けて文句を言う。
けど、ベッド横に置いてある空になった薬を見て納得したようで。
「…ごめんな、リン。」
苦しそうに呟いた。
そして起き上がろうとした…が。
眠った私が、るうの服を掴んだままで。るうは動けなくなってしまった。
「不可抗力だ。俺は悪くない。」
自分に言い聞かせるようにぶつぶつ呟き、再び私を抱きしめて。
るうも目を閉じた。