メールチェッカー 【2】

だが、それが三度も続けば、偶然じゃないのではという疑問が浮かぶ。

もしかしたら――早人は自分が携帯をチェックしてることに、気付いているのかもしれない。

だからわざと就寝前の確認を怠り、携帯を操作できないようにしているのではないだろうか。




ベッドに入る前の早人の姿を目で追うと、やはり携帯には触ることなく床に就いていた。

麻生との仲が、携帯を見られたらまずい展開にでもなっているのかもしれない――。

泉美は、ますますどうしても確認しないと気が済まなくなった。


夜中に来るのはきっと、迷惑メールだろう。

開封してしまったメールは、削除しておけばばれずに済むよね……。


大きく唾を飲み込むと、泉美は「Eメールあり:1件」の文字をクリックした。

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