メールチェッカー 【2】

水曜と週末の一日、和輝の家に足を運び、夕食を共に食べるこの時間がとても幸せだった。


仕事の忙しい和輝が、唯一残業のない日が水曜だ。

会社の方針で、水曜はノー残業デーに設定されているらしい。

その日だけは、どんなに遅くても定時より一時間オーバーで帰宅するのだ。


普段は定時とは無縁の生活だから、会いたくても会えないというのが本当のところだが、唯一の自由な日に、面倒臭がらず自分に時間を充ててくれることを嬉しく思っていた。




環は、自分より七つも年上の男性と付き合うのは始めてのことだった。

だが、大人の男性とはこうも包容力と安心感があるものかと、感心させられる日々を送っている。

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