メールチェッカー 【2】
当然、土曜日の夜はメールを送ることなどできなかったわけだ。
環が和輝を思い、ため息をついている頃、和輝は久々の妻との濃密な時間を過ごしていたのだろうから――。
自分との将来など、あり得ない。
将来どころか、今過ごしているこの時間さえも……嘘で塗り固められた架空の幸せなのだ。
声を殺して泣いていたはずが、いつしか激しくしゃくりあげている。
「……環?」
ベッドから、和輝の呼ぶ低い声が部屋の中に静かに響き渡った。
□ 笑顔の裏側 □ / 完

