地雷カプブルー

 頭をかきながらアハハと声を上げれば、「嬉しいよ」と霞くんは優雅に微笑みながら瞳を閉じ

「なんで輝星って、俺を喜ばすことばっかり言うかな?」だって。


 僕を抱きしめ、優しく頭を撫でてくれたんだもん。

 恥ずかしいよりも、霞くんを笑顔にすることができた幸福感で満たされ、喜びの涙が溢れそうになってしまった。


 「霞くんにもっともっと大好きになってもらいたい。僕って欲張りすぎだよね?」


 霞くんの胸に、熱を帯びた頬を押し当てれば


 「もっと欲張っていいよ。輝星が俺を求めてくれる以上に、俺は輝星を溺愛しまくるから」


 霞くんが僕を抱き締める腕に力を込めて。


 「相変わらず、霞くんの愛は重いね」

 「俺の行き過ぎた執着を知ったうえで、俺を選んでくれたんでしょ? 嬉しいな。それに輝星も同類。俺のこと大好きすぎだからね」

 「あはは、そうだね。僕たちは同類だね」


 僕たちは抱きしめあいながら、お互いが唯一無二の存在だと認めあうように、たくさんたくさん笑いあったんだ。
 



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