彼がモデルになったら
「あやは欲しいものないの?」

蒼はもぐもぐ食べながら言う。

「あ、服見たかった」

「じゃ、一緒に探しに行こうよ」

「うん」

「あやクリームついてる」

そう言って、蒼の人差し指は私の唇の横に触れようとした。

「えっ」

びっくりした。体がビクッとして、慌てて避けた。

触れる寸前だった、危なかった……。

何とか逃げ切った。

今までに無かった感覚。


何だろこれ?


「急に……ごめ……ん」

蒼が一点を見つめ固まってる。

慌ててテイッシュで口の周りをクリームがついてる場所を探しながら拭き取る。





















「あや???」

ふいに後ろからちょっと掠れた聞き覚えのある声がした。




















振り返ると、蓮君が……




いたっ!!!!
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