浅黄色の恋物語

　どうでもいいけど久子姉さんを見ていると傍に置いておきたくなるんです　ぼく。
なんかさあ魅かれるんだよなあ。　なぜだろう？
　不思議な魅力が有るんですよ　この人。
　やっぱりバースデープレゼントにやられたのかな？
他にもぼくの誕生日を知ってる人は居るはずなんだけど、、、。
その中で久子姉さんだけなんだよなあ。
そりゃ確かに干し柿だったから「何貰ってんの？」って感じだったとは思う。
　でもそれでも嬉しいじゃない。　「お返しだよ。」って言ってくれたんだから。
どうもね、それ以来好きなんだよ。
え？　エッチでもするのか？
考えたことは無いなあ。　おばあちゃんだからじゃないよ。
　手を握るだけでもいいじゃないか。　一緒に並んでるだけでもいいじゃないか。
エッチしなきゃ恋人じゃないっていうのは思い込みだよ。
　物理的に出来ない人も居る。　肉体的に出来ない人も居る。
経済的にやらない人も居る。　年齢的にやらない人だって居る。
価値観は人それぞれなんだから押し付けちゃダメだね。
そう思うよ。
　だからやらない人が居たっていい。　文句は言えないよ。
　それで久子姉さんにさりげなく聞いてみたいと思ってる。
「一緒に住みたいとは思いませんか？」って。
「私はおばあちゃんだからダメだよな。」なんて笑いながら言いそうだなあ。
それがまた可愛く見えたりするんだよ。　いかれてるわ　ぼく。
　もともと、年上が好きだからね。　前にも書いたっけ？
年下よりは年上のほうがいいなあ。　姉さん欲しかったから。
　しかし今住んでる部屋は3階なんだよなあ。　久子姉さん上れないや。
こらまたどうしましょう？
部屋を契約し直すかなあ？
1階じゃないと久子姉さんが大変だもんね。
いちいち負んぶして階段を行ったり来たりするのも疲れるから。
　うーん、悩みは尽きません。　さすがは人間だ。
悩むから人間なんだよ。　悩まなくなったら人間じゃない。
ぼくはそう思うなあ。