浅黄色の恋物語

　恋愛感情って何なんだろう？　好きになるとか嫌いになるとかってどういうことなんだろう？
男は相手を脳で見る。　女は相手を子宮で見る。
そんなことを言っていた人も居たっけ。
それだってどういうことなんだろうね？
　もしそうだったら女は子孫を増やすパートナーとして男を見ていることになるよ。
それだけじゃああまりにも呆気なさすぎないか？
　生き物がまるでセックスを目当てに生まれてくるみたいで、、、。
そうじゃないはずだよね？　セックスは最後の手段だ。
だから昔は貞操を厳しく戒めていた。
不倫なんてとんでもないことだった。　恥晒だった。
　もちろん昔の時代にアダルトなんて存在しなかった。
セックスを見せて金儲けしようなんて男も女も居なかった。
　まあ確かに歌舞伎を女が始めた時、風俗を乱すからって大問題にはなったけど、、、。
江戸時代には遊郭だって存在した。　でもそれは極貧に喘ぐ人たちが泣く泣く娘を売った場所だった。

　それが今やどうだろう？　女優とか男優とか呼ばれている人たちが働く業界になっている。
そこからタレントに転身する人たちも出てきたよね？　何とも思わないのかなあ？
　これだけ風俗が乱れ切っている社会で汚されずに生きようと思ったら相当に大変だね。
［蓮華は泥の中に咲く。］なんて言われるけれど汚れた空気に染まらないことって死ぬよりも難しいかもね。
　さあさあ仕事をしましょうか。
グループホームには朝から入る時と昼から入る日が有ります。
　その時によって様子が違ったりしますね。　面白い。
賑やかな日も有れば静まり返っている日も有ります。
ぼくらは何も変わらないのに環境は随分と変わるんですよ。
　しかしまあそれぞれの部屋でおばあちゃんたちは何をしているんでしょうか？
テレビを見ている人、テレビを聞いている人、、、
本を読んでいる人、折り紙に熱中している人、、、。
百人百様ですわ。　寝ている人も居ますねえ。
　その中でぼくらは仕事をしています。
ドライバーは時々職員と話してますねえ。　ぼくはほとんど話しません。
　暑いなと思う部屋では喉飴を舐めながらやってます。
喉がガラガラになるんで、、、。