両片思いだったのに略奪されて溺愛されました
「伊藤さん」
尾崎さんの手が、私の体に巻き付いていたのがぐいっと何かに引かれて一瞬で離れた。
というか、ヨタヨタと私はガードレールにぶち当たった。
「だらしない」
「なに、追いかけてきたの?」
「追いかけて来たくて来たわけじゃないんですけど」
「は、なに言ってんの?お前」
「別にこの人がどうなっても構わないんですけど、ちょっと今はタイミング的に、困るので」
タイミング?
ほえ?
何言ってんの、坂口くん