ベイビー•プロポーズ

食事をし終えた私たちはショッピングセンター内をぐるぐると回り、ウィンドウショッピングを楽しんだ。その後にやってきたのはすぐ隣にある遊園地。


私も黎も絶叫系が大好きということで、ジェットコースターの行列に3回も並んだ。


絶叫マシーンの醍醐味といえば、内臓がふわっと浮く感覚を楽しみながら叫び声を上げること。


いつもより数オクターブ高い声できゃーきゃーと喚く私の隣で、黎は一切の声を出さず、表情も変えず、いつも通りのすんとした様子で座っていた。


2回目に並んでいる時に「ねえ、本当に絶叫系好き?私に合わせてない?大丈夫?」と尋ねると「めちゃくちゃ楽しい!」と珍しく語尾に"!"を付けていた。


絶叫系が大好きというのは本当らしい。





次に休憩がてら立ち寄ったゲームゾーンにはバスケットボールのシュートゲームがあって。


隣同士で対戦をしたけれど、当たり前に元バスケ部の黎に勝てるはずはない。


小学校卒業と共に地域のスポーツクラブからも卒業した黎は、部活への入部が必須だった中学でも碧葉と一緒にバスケを続けていた。


もちろん高校でもその才能を買われて入部を勧められたけど、『怠いから』というなんとも黎らしい理由で帰宅部になることを選んだらしい。
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