寵愛の姫 Ⅳ  【完結】


こうして確認する度に、安心する。









こんな黒く歪んだ俺をも受け入れてくれる、莉茉の深い愛情に。


『暁、私以外の女性に触るつもりなの?』



莉茉の嫉妬ほど、嬉しいものはない。










だって、そうだろ?





何とも思っていない相手に、あんな感情を向ける訳がないんだから。







莉茉の、言動1つで、俺は一喜一憂させられる。









そんな自分も。



「………、悪くねぇ。」



嫌いでは、ない。







莉茉によって、俺は普通の人間になれるんだ。







だからこそ、求めずにはいられない。
< 395 / 422 >

この作品をシェア

pagetop