寵愛の姫 Ⅳ 【完結】
「………っ、朔くん。」
「うん?」
「覚悟なら、朔くんと付き合い始めた頃からあるよ。」
強い眼差し。
じっと涙を溜めた瞳で、俺を真っ直ぐに見上げる神無に目を細めた。
「ーーーなら、」
神無へと、手を差し伸べる。
「行こう、神無。」
「うん。」
しつかりと頷いた神無の手を握り締めて、俺達は莉茉さんの元へと向かった。
外は、どしゃ降りの雨。
雨雲が、空を黒く染め上げる。
雨は、
………………まだ、止まない。