ヤンキーを名乗る三人は、トップになりたい!
 く、く、黒崎俊に告白された〜っ!!
 私は今、ずっと頭の中に黒崎俊の表情が浮かび上がっている。
 でも、蒼空もかなでも私を好きだと言ってくれたようなもの……だよね。勘違いだったらどうしようかと不安になるけれど。
 トップコンテストが終わったら、ちゃんと三人には自分の気持ちを話さなければいけないと思う。

 「トップコンテストの最後を飾る、黒崎俊だ」

 あっ、黒崎俊の演説が始まった。
 やっぱり横顔も整っていて綺麗で、見惚れてしまう……。

 「俺は……この学園が好きだ」

 その言葉でざわついていた生徒全員が、黒崎俊の目を見つめる。

 「俺は自分のことを、正真正銘ヤンキーだと思っていた。だけど、ある人に出会ってからそれは違うと気づいたんだ。単なるわがままだ……って」

 ドキン、とする。
 もしかして、いや、そうだったらいいなと思う。
 そのある人が、私だったら……。

 「俺はヤンキーも好きだが、それ以上に、隣にいてくれる仲間が好きだ。大好きだと思ったんだ」

 黒崎俊の言葉が、胸に重く響く。

 「トップになったら、みんながこの東院学園を心から愛せるような、そんな学園にすることを約束する。だから……っ、応援、よろしくお願いします……!」

 私は、誰よりも大きく拍手をした。
 それからじーっと黒崎俊のことを見つめていると、舞台裏で待機していた蒼空とかなでが面白そうに笑った。

 「ふ、二人とも、いたの!?」

 「うん、ずっといたよ。ていうか由薇ちゃん、バレバレ」

 「天野、俊のこと好きでしょ」

 ……二人に、気づかれていたんだ。
 私は拳をぎゅっと握りしめて、決心する。

 「二人とも、私を好きになってくれてありがとう。でも……ごめんなさい。私はサポーターとして三人を応援してるけど、好きなのは……!」

 私がいつだって私でいられたのは全部、黒崎俊がいたとき。
 黒崎俊のことが好きなの。

 「うん、分かってた。あんた、顔に出てるし」

 「そ、そうなの?」

 「由薇ちゃんは分かりやすいもんね。あーあ、僕こんなに可愛いのに何で振られちゃったんだろ」

 「俺だって、天野のこと一番好きなのに」

 私は涙がこぼれ落ちる。
 かなでの自己肯定感高いところも、蒼空の自分に自信がある意外なところも、好きだよ。

 「さ、もうすぐ結果発表だよ! トップを飾るのは負けないからね」

 「トップは譲らない」

 「……うん!」

 かなで、蒼空、ありがとう。
 どうか三人が報われる結果となりますように。
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