好きなの
一回諦めようかなって決心した時があるけど。
無理だった。


諦めようって思ったのに、
無理だった。


初めて会ったのは、中学校の時。
空手が強いとか噂に流れてるのを聞いて。
廊下ですれ違ったときに、一目惚れ。

それで、翔君追ってこの高校に入った。
ある意味ストーカーだろうけど。


「ヤバイっ、かっこいいよぉ」

そう、未亜に抱きついた。
未亜はまた呆れてる。

「はいはい。わかったから」


「未亜~。好きぃ」


「はいはい。わかってるから」



「未亜~」


「はいはい」


未亜のいい匂いがする。
香水つけてるもんね。

あたしが誕生日に買ってあげたやつ。
使ってくれてよかったし。


「翔君、好きな人いるのかな?」


「知らない~」


「いるのかな?」


「聞けばいいじゃん。それくらいの勇気あるでしょ。
まぁ、あたしから言うと、いなさそうだけどね」


「かなぁ~」


翔君~大好きだぁぁ。って今からでも抱きつきちゃいたいよッ!



それくらい、あたし、ヤバいんです・・・。

< 2 / 12 >

この作品をシェア

pagetop