DEAR 1st 〜 SEASON〜



朝岡さんに誘われ、春の優しい景色の中を肩を並べて歩く。





「……朝岡さん、ちょっと痩せた?」





「んー?そうかな?

まぁ色々あったからな…」





「……そうなの?」





「…うん、ほんまに色々あった。」






朝岡さんは川を見つめながら切なく笑った。






……よし。






「じゃー…

あたしが朝岡さんに元気を上げよう♪」





「え?」





「はいこれっ♪」





あたしが朝岡さんに差し出したのは、いつか大好きな人と行った夢の国のお土産だった。






「おー♪ありがとうな。

むっちゃ元気になったわ。」





朝岡さんの笑顔が春によく合う。





「……でもさ?



彩これいつ行ったやつ?

何か春にしてはプーさんがハロウィンの格好してるけど……」





まじまじとお土産を見て、恥ずかしくなった。





色々ありすぎて、朝岡さんに渡せずにいた夢の国のお土産。






「………秋……?」





「あはは、やっぱり。」





朝岡さんがチョコを一枚、口にくわえて笑った。







───…そして。









「──────…♪」









歌ってくれた。





透き通った大好きな朝岡さんの声。







今、響き渡る。







広い広い青い空に。



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